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【感動SS】のび太「ドラえもんが消えて、もう10年か……」【2】

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http://harisoku.dreamlog.jp/archives/19497561.html 【1】


どらえもん

251: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:35:50 ID:pQh54wxMu
のび太、腹くくれ

252: softbank126016099011.bbtec.net 2014/08/11(月)23:36:18 ID:kQlwOuQvN
きたい

253: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/11(月)23:45:02 ID:p47Ruh7JC
「……だめ?」

「ダメって言うか……その……そう!凄く散らかってるし!風邪で寝てて、全然片付けてないんだ!!」

とりあえず、防衛線を張ってみた。

「もう、のび太さん。片付けないと、治るものも治らないわよ?
のび太さんは寝てていいわよ。私が片付けます」

(逆効果だったあああああ!!!)

こう来るとは!凄まじくマズイ!
ここまで言われたら、断る方が不自然かもしれない!
しかし……だがしかし!家に入れれるはずもない!

どうする……どうする……!!??



「――のび太くん、起きてたの?」

「な゛っ―――!!??」

突然、後ろから咲子さんの声が聞こえた。さらにあろうことか、玄関へと近付いてくる。

そして……

「あれ?誰か来てた……の……」

「……え?……あなたは……あの時の……」

……ついに……ご対面、しちゃいました……。

そしてその場で、僕達はもれなくフリーズする。

その時、僕の脳裏には、なぜか走馬灯が流れていた……

254: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/11(月)23:46:33 ID:p47Ruh7JC
一旦寝ます。
続きはまた後程

255: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:47:34 ID:HxpnDP7CI
続きが気になるw
お疲れ!

256: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:47:35 ID:sF5Qjy2dP
乙~続き楽しみにしてる

257: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:48:02 ID:pQh54wxMu
お疲れ!
楽しみにしてるよん

258: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:49:19 ID:rlsAWhGuS
気になるところでおわたーw
お疲れ!続き楽しみだわw

259: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:54:28 ID:bOMojMwOj
続き期待 乙!

260: 名無しさん@おーぷん 2014/08/11(月)23:59:07 ID:CPJFOubtE

261: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)00:01:02 ID:I2aKzEuxr
うわー寝れねぇwwwwww
おつ!

262: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)00:05:49 ID:2lI5mysEs
ROMってた
気になるわ

263: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)00:06:03 ID:BehHgP6sG
追いついたと思ったら3P直前だったぁぁぁぁぁぁ

264: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)00:16:41 ID:AllV89393
得ろ漫画だと3Pになる展開

265: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)00:26:23 ID:Xuykc54Cb
まだエロには早い

266: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)01:27:23 ID:Oas0vyFmR
ぐわぁぁぁぁぁ!!
大☆惨☆事

267: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)05:03:22 ID:8noyZ5OrM
妙な時間に起床
再開

268: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)05:13:45 ID:8noyZ5OrM
「……のび太さん?」

「は、はひっ――!」

「これ……どういうこと?」

しずかちゃんから放たれる圧倒的なオーラが、僕の心を叩き潰しにかかる。これまで、聞いたことがないくらいに怖い声。
凄まじく――どころではない。超ド級に怒ってるのが分かる。

……が、今の僕には、この状況を的確に説明できるような余裕などあるはずもなく……

「い、いや……これはというと……」

「ちゃんと説明、してくれるかしら?」

「ええと……その……」

……結果、しどろもどろとなり、余計に誤解を招いてしまったようだ。

そんな中、突然咲子さんが切り出した。

「――私は、風邪で倒れていたのび太くんを、看病していただけです」

「……え?」

「……へ?」

ポカーンとする僕達を他所に、咲子さんは続けた。

「ですから、私がここにいたのは、寝込んでいたのび太くんを看病していただけなんです。やましいことは、一切ありません」

「……」

……なんとまあ、意外なことに、咲子さんが助け船を出してくれた。

269: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)05:17:53 ID:rDeswCQEP
おはよう
さあ楽しみだ

270: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)05:48:50 ID:fRTB3OWPg
期待して待ってるよおお

271: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)06:56:54 ID:puiLtj1rj
咲子脱落?

272: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)07:27:33 ID:8noyZ5OrM
「……のび太さん?それ、ホントなの?」

「う、うん……実は――」

「――ホントです。嘘なんか言ってません」

あくまでも、咲子さんは毅然とした口調を続ける。
だが、しずかちゃんは、ここで顔をムッとさせた。

「……悪いけど、私は、のび太さんに聞いてるの」

「のび太くんに聞いても一緒ですよ。だってそうなんだし」

「……」

少しずつ、険悪な雰囲気が辺りを包み始めた。二人とも、凄く怖い。

「そもそも、私がここにいて、何がいけないんですか?」

「な、何がって……」

「あなたは、のび太くんの彼女でもないはずです。そんなあなたが、文句を言う資格なんてありません」

「ちょ、ちょっと咲子さん……!」

「――で、でも!私はのび太さんの幼馴染みで……!!」

「それがなんですか!?」

「――!」

「そんなの、ただの幼馴染みじゃないですか!」

「……あ、あなただって!ただの同僚じゃない!」

「……私は……私は、のび太くんが好きです!告白もしました!」

「え――!?」

「好きな人と一緒にいて――何が悪いんですか!?」

「……!」

「……」

「……」

……これ、どうすりゃいいの……

273: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)08:01:27 ID:CULZTwTDu
今ののび太には咲子の方が良さそう

274: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)08:11:54 ID:8noyZ5OrM
ちょっと中断

275: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)08:16:38 ID:FLqI7U3HG
咲子正論

276: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)08:19:32 ID:nZSN9CGka
しずかの立場とか言ってることってけっこう古典的だけど普通におかしいよな
幼馴染だから何?w

277: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)08:50:48 ID:8noyZ5OrM
「……」

「……」

さっきの言い合いから一転、双方にらみ合いの膠着状態が続く。
2つの視線はぶつかり合い、火花を散らすかの如、たただ相手を威嚇し続けていた………!!

(……って、他人事みたいに言ってる場合じゃないよな)

「……し、しずかちゃん?」

「………!!」

「あっ!しずかちゃん!」

僕が一声かけた瞬間、彼女は走って帰って行った。
この場合、どうすれば良かったんだろう――
自分の行動の選択肢すら思い浮かばなかった僕は、その場で立ち尽くす他なかった。

「……ごめん」

ふと、後ろからか細い咲子さんの声が聞こえた。見れば彼女は目を伏せ、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
……これも、僕のせいなのかもしれない。
彼女に、非があるわけがない。彼女はただ、僕の身を按じていただけなんだ。

「……会社、行こうか」

「え?」

「遅刻しちゃうよ?」

「のび太くん……」

……だから僕は、今自分に出来る精一杯の笑顔を彼女に見せた。

それから、僕らは仕事に行った。

ドラえもん、僕は、これからどうすればいいんだろう……
君がいれば、何か不思議な道具で何とかしてくれるんだけどね……

――ふと、そんなことを考えた。
でも、彼はいない。いないんだ。
だからこれは、僕が何とかしなきゃいけないんだ。

そうだよね?ドラえもん……

278: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)08:55:07 ID:SuWVnPbJ6
これは本当に面白い!

279: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)09:23:37 ID:MtAoHflBJ
おもしーっす

280: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)09:41:32 ID:B807noLXo
追い付いた

あと、漫画史上最強のガンナーはリボーンな

281: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)10:29:36 ID:MtAoHflBJ
保守

282: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)10:29:55 ID:MtAoHflBJ
まちがってさげてた

283: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)10:46:40 ID:MxctosRux
追いついた

のびた頑張れ

284: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)11:26:24 ID:HP3JlSZpP
再開

285: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)11:29:00 ID:hzopb6ATK
面白いな

286: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)11:40:50 ID:HP3JlSZpP
それから、季節は流れていった。
気が付けば、あれだけ猛威を振るっていた夏は終わりを迎え、秋が訪れた。
食欲の秋。芸術の秋。僕の場合、昼寝の秋。

会社では、夏の終盤にかけて怒涛の激務ラッシュが押し寄せ、目の回るような忙しさとなった。
おかげでジャイアンとスネ夫に連絡もろくに取れないし、それどころかおちおち昼寝も出来なかった。

……しずかちゃんとは、あれっきりだった。
何度か電話をしてみたが、いつもコール音だけが僕を待っていた。
たぶん、嫌われてしまったのかもしれない。それも無理もない話だと思うが。

あの一件は、ジャイアンに相談してみたりもした。
ジャイアンからは怒られたが、それでも、僕に悪気がなかったことは分かってくれていた。
『一度謝り入れとけよ―――』
そう言われたが、電話にも出ない状態だと、いきなり家に行くのもマズイだろうから、結局謝ることは出来ていなかった。

今頃しずかちゃんは、何をしてるのだろうか……
出木杉と、仲良くしてるのだろうか……
不安に感じる夜が多くなった。

――そんな僕の支えは、ドラえもんからの手紙だった。

287: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)11:59:33 ID:HP3JlSZpP
ドラえもんの手紙は、それからも定期的に届いていた。
相変わらず真新しい手紙が家に届いて来る。
夜中届いたり、家に帰ると届いてたり。
届く時間はまちまちだった。
そして不思議なことに、誰もドラえもんの姿を見ていないようだ。
あれだけ目立つ青いタヌ……もとい、青いロボットなら、誰かが見ててもいいと思うんだが……
いい加減出てきてもいい頃だと思うが、このまま手紙をくれるなら、いつかは会えるかもしれないと思っている。
こうして手紙が届くと言うことは、彼はどこかにいるということ。
焦ることはないだろう。

――そう言えば、あれから、少しだけ変わったことがある。

288: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)12:15:06 ID:1kIq1o4Oi
wktk

289: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)12:26:26 ID:Oas0vyFmR
しずかちゃん…………

290: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)13:16:33 ID:OWgDqacda
wktkgtmrni

291: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)13:43:28 ID:pVjGq1XpE
咲子さんと付き合ったんだ…
て展開になってたら嬉しいな
あ、でもそれも負けフラグか

292: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)13:49:17 ID:Twp1RiE3q
追いついてしまった・・・続きが気になる

293: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)14:11:48 ID:HP3JlSZpP
「――のび太くん!お待たせ!」

「ああ、咲子さん……」

咲子さんは笑顔で駆け寄って来る。とてもおめかししてる。今日は、彼女と食事に行くことになっていた。

変わったことというのが、僕と咲子さんが出かける回数が増えたことだ。
仕事帰りにご飯を食べたり、休みの日に買い物に行ったり……

ちなみに、あの日の答えはまだ出せていない。
でも、咲子さんは一度も催促をしてこない。ただ、僕を待っている。

僕は、そんな彼女に甘えているのかもしれない。
頭ではそんなことはダメだというのは分かっている。早く決めないといけないってのは分かってる。
……だけど……

「――のび太くん?のび太くん?」

「……え?」

「はぁ……またボーっとしてたのね……」

「ええと……えへへへ……」

「笑って誤魔化さない!……まったくもう……」

口では怒っていても、咲子さんはどこか楽しそうだ。

――今の関係が続けばいい

僕は、そんなことを考えている。とても卑怯な考えだろうな。……最低だな、僕は……

294: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)14:26:34 ID:HP3JlSZpP
その日の商店街は、人の波がうねっていた。いつもよりも人が多い。
こうして見れば、もう大多数の人が秋物の服に衣替えしていた。確か、地方の山では天然スキー場もオープンしている。
これからどんどんと冬に変わっていくのだろう。

季節は巡る。ぐるぐると。ダラダラ昼寝してても、目まぐるしく忙しい毎日でも、時だけは一刻一刻と移り行くのだろう。そう考えたら、少しだけ、時間というモノもどこか神秘的に思えてくる。

「ずいぶん人が多いね」

「うん、そうだね」

「これだけ多いと、迷子になるかも」

「へ~……咲子さんでも迷子になる時があるんだね」

「私じゃなくて、のび太くんが」

「ぼ、僕が?」

「だってのび太くん、けっこうドジだからね」

「ひ、酷いよ~」

「ハハハ!ごめんごめん!」

彼女は笑いながら、くるくると僕の前で回る。
天真爛漫で、笑顔が絶えない彼女。少しだけ寒がりな彼女は、マフラーを首に巻く。彼女が動けば、赤いマフラーが風に流れていた。

本当に、彼女は可愛いと思う。本当に……

295: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)14:37:50 ID:HP3JlSZpP
「あ、ちょっとこの店入っていい?」

「ここは……?」

街の片隅にある、アンティークな小物屋。中には色々なものがあった。
人形、絵画、置物……こういうものに、興味があるのだろうか……

「すぐ戻るからね。ちょっと店の前で待ってて!」

「うん。行っておいでよ」

「うん!」

そして、彼女は小走りで駆けて行った。そして、小さなベルの音を響かせ、店に入る。

彼女がいなくなった後、僕は目の前を通る人たちを眺めていた。
こうして見える人たちには、それぞれにそれぞれの人生がある。喜びがある。悲しみがある。悩みがある。
今、僕がこうして考えていることも、もしかしたら誰かが同じように考えているのかもしれない。
何が言いたいかというと……まあ、特に意味もない。
ただ、それだけ多くの人が、色々な形の道を歩いているということだ。そしてそれは、それぞれが自ら選んで来たものであるということだ。

……僕もそろそろ、自分の足で歩くべきだろうな。
いつまでも立ち止まることなく、一歩を踏み出すべきなんだろうな。

流れる人たちの群小を見つめて、そう思った。

296: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:39:33 ID:b90VcnVE3
結局しずかちゃんにのび太の射撃ルートに行く気がする

297: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:45:03 ID:pVjGq1XpE
しずかちゃん遭難?

298: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)14:46:53 ID:HP3JlSZpP
――その時、気が付いた。
流れる人の中に、とても見慣れた二人組がいたことを……

(あれは……!!)

目を大きく見開く。人の波の中に紛れた彼と彼女。僕には気付いていないようだ。そして、僕の前を通る時、波が一瞬途切れる。

―――二人は、腕を組んでいた。その二人の表情は、とても幸せそうに笑っていた………

「―――しず―――」

――声が、出なかった。体が、心が、声を出すことを拒絶した。
そして二人は、再び人の波の中に消えていった。

時間にして、ほんのわずかな時間。ほんのわずかな時間、彼と彼女は僕に見せつけるようにその姿を見せた。

……これが、僕の行動の結果なのだろうか……
思わず、天を仰いだ。

「……ドラえもん、ごめん……」

そしてなぜか僕は、彼に謝る。

秋風が、体を通り抜ける。その風は、とても冷たかった。

299: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:47:36 ID:b90VcnVE3
ほう…

300: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)14:49:04 ID:OWgDqacda
波乱の予感

301: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:49:49 ID:9V3w280b2
いいねこのスレ

302: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:53:26 ID:pVjGq1XpE
いいよいいよー

303: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:55:04 ID:4rG4tQADZ
咲子いい子すぎる

304: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:55:38 ID:Nmdo6myoq
史上最強の露出犯 星野高成

305: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:56:17 ID:Nmdo6myoq
エロ過ぎ星野

306: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:56:33 ID:Nmdo6myoq
どんだけ変態なんだよ星野高成

307: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:56:45 ID:Nmdo6myoq
エッロ星野

308: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:56:55 ID:Nmdo6myoq
キモ星野

309: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:57:10 ID:Nmdo6myoq
エロいな星野高成

310: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:57:23 ID:jw0qbGC21
全然ほんわかぱっぱじゃない展開、、

311: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:57:28 ID:Nmdo6myoq
星野高成 露出で89回目の逮捕

312: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:57:50 ID:Nmdo6myoq
全裸男 星野高成89回目の逮捕

313: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:57:53 ID:4rG4tQADZ
ID:Nmdo6myoq

ちょっと静かにしてて

314: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:58:08 ID:Nmdo6myoq
星野エッロ

315: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:58:31 ID:Nmdo6myoq
星野キモ過ぎ

316: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)14:58:55 ID:Nmdo6myoq
星野超絶ド変態

317: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:04:44 ID:IaMUDNcAu
>>316
ID Nmdo6myoq黙っとけ

318: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:05:16 ID:g7gqMJDP1
ここでもID:Nmdo6myoqが湧いてるのか

319: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:06:38 ID:MtAoHflBJ
>>317
男は黙ってng

320: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:07:47 ID:Oas0vyFmR
うわああああああ!!


てか>>1の体力が3しか残ってないのだが

321: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:08:18 ID:g7gqMJDP1
>>320
本当だワロタw

322: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:09:02 ID:SOhLpy2O5
>>320 ワロタwwww

323: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)15:09:37 ID:HP3JlSZpP
なんかコンビニから帰ったらめっちゃ荒らされてるぅぅぅ
夏休みだから子供だろうね

まあいいけど
続き続き

324: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:09:53 ID:IaMUDNcAu
>>319

325: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:09:56 ID:g7gqMJDP1
期待

326: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:10:04 ID:Oas0vyFmR
>>323
っポーション

327: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:10:09 ID:IaMUDNcAu
>>323
キター!

328: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:10:22 ID:g7gqMJDP1
>>324
NG機能の事だろ

329: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:11:10 ID:4rG4tQADZ
>>323
キタ ̄ ̄(゜∀゜) ̄ ̄!!

330: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:11:41 ID:IaMUDNcAu
>>328
それか
携帯なんだよな

331: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:13:57 ID:rDeswCQEP
さあのび太よ、どうするか

332: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)15:18:36 ID:HP3JlSZpP
「――お待たせのび太くん!」

「ああ……うん……」

「……ん?……んん??」

笑顔で店を出て来た彼女だったが、僕の顔を見た瞬間、僕の顔を下から覗き込み始めた。

「………」

「……な、なに?」

「……のび太くん……何かあった?」

「え――!?な、なんで!?」

「だって、のび太くん、落ち込んでる顔してるし」

「そ、そんなことないけど……」

「ふ~ん……」

咲子さんは、どこか腑に落ちない表情を浮かべる。もしかして、僕って顔にすぐ出るんだろうか……

「……まあいいや。ねえ、行こ!」

「え?あ、ちょっと――」

彼女は急に僕の手を掴み、商店街を走り始めた。たくさんの人の中を抜けていく。
商店街の中で、走っているのは僕達だけだった。すれ違う人は僕らに視線を送る。
それすらも掻い潜るように、僕らは走った。

僕らが走る方向は、あの二人が消えていった方向とは逆の方向……
腕を引っ張られながら、一度だけ、後ろを振り返る。

――当然だが、二人の姿は、どこにもなかった。

333: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:22:58 ID:g7gqMJDP1
咲子さん…

334: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:26:18 ID:pVjGq1XpE
咲子さんは俺の嫁です

335: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:27:26 ID:Oas0vyFmR
>>334
じゃあ舞さんは俺がもらうわ

336: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)15:33:28 ID:HP3JlSZpP
しばらく走った後、僕らは高台の、見晴らしのいい公園に辿り着いた。

「はあ……はあ……つ、疲れたね……」

「はあ……はあ……さ、咲子さんが……走るからだよ……」

二人揃って、肩で息をする。辺りは少し肌寒くなっていた。
それでも、体は熱を帯びる。彼女の額にも、ほんのりと汗が滲んでいた。

「……あ~、空気が気持ちいい……!!」

一足先に呼吸を整えた彼女は、空に向かって大きく体を伸ばす。
続いて、僕もようやく息を整えた。
そして二人並んで、公園から見える景色を見下ろした。

「……きれいだね……」

「……うん。きれいだ……」

時刻は昼と夜が交差する時間。
空を見れば、東の空は藍色に、西の空は茜色に染まっていた。そして二つの空の真ん中は、優柔不断な様子で、藍と茜が入り混じる。
星の光はまだ目立たない。それでも、空の片隅では、既に星々が煌めき始めていた。
街並みを見てみれば、ポツリ、ポツリと、徐々に明かりが灯りはじめていた。
遠くに見えるローカル線では、光の列車が線路を走る。街中では車のライトが列を作り、それぞれの帰るべきところへ向けて、光の筋を残していく。

……とても、幻想的な光景だった。

僕らはしばらく、その情景に目を奪われていた。
そして言葉すらも奪われ、街が夜に染まる様子を、ただ眺めていた。

337: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)15:34:09 ID:pVjGq1XpE
>>335
ウインウインですね

338: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)15:46:55 ID:HP3JlSZpP
「――あ、そうだ!」

突然、咲子さんは声を出し、ごそごそとバッグをあさり始める。
どうしたのかと見守る僕の目の前に、バッグから小さな小袋を取り出した。

「えっと……これは?」

「いいから!開けてみて?」

「……うん」

彼女に促されるまま中を開けてみる。その中には、小さな犬の置物があった。青い、ネクタイを付けた犬だった。

「これは?」

「フフフ……私のは、これ」

そう言って彼女が見せてきたのは、同じく犬の置物。こちらは赤い可愛いリボンが付いていた。

「それが、のび太くん。これが、私」

「ああ、そういうこと……」

「そうそう。――ねえ、取り替えっこしよ?」

「え?」

「いいからいいから!はい、私の」

「う、うん……」

「じゃあ、今度はのび太くんのをくれないかな?」

「うん。……はい」

「うん!ありがとう!」

そして僕らは、犬の置物を交換し合った。

339: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)16:00:31 ID:HP3JlSZpP
「ええと……どうして取り替えたの?」

「……だって、こうすれば、いつもお互いを応援出来るでしょ?」

「応援?」

「そうそう。例えばのび太くんが落ち込んで家に帰ると、その置物が励ますの。頑張れー、頑張れーって。
逆に私が落ち込んでいるときは、のび太くんの置物が私を励ましてくれるの。
のび太くんはどうかは分からないけど、私はそれだけで元気になれるよ。いつも、のび太くんが見守ってくれてるって思えるし。
――だから、のび太くんも辛いときは思い出して欲しいな。いつも私が、応援してるってことを……」

「―――」

……その言葉は、彼の手紙と重なった。


―――僕はいつでも、キミを応援してるよ―――


そう思った瞬間、僕の目からは涙が溢れ出してきた。

「……ひぐ……ひぐ……」

「え――ッ!?ど、どうしたののび太くん!?」

彼女は慌てて、僕の体に触れる。
それでも僕の目からは、止めどなく涙が溢れ出ていた。
苦しいとき、辛いとき、僕はいつも彼の手紙の言葉を思い出していた。そして目の前の彼女は、今まさに、彼と同じ言葉を口にした。
それが本当に嬉しくて、暖かくて……心の奥からつま先まで、優しく包まれるような……そんな感覚だった。

「……」

彼女はただ、僕が泣き止むのを待っていた。僕はひとしきり泣いた後、ようやく落ち着きを取り戻した。

「……ご、ごめん……ありがとう……」

「う、うん……」

彼女は、未だ混乱していたようだ。

彼女が、とても愛おしく思えた。大切にしたいと思った。そして僕の口は、自然と動いていた。

「ねえ……咲子さん……」

「え?どうしたの?」


「――僕と、付き合ってほしい……」

340: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)16:02:11 ID:pg3TjSyqa
キター*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

341: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)16:03:56 ID:HP3JlSZpP
ちょっと中断

342: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)16:06:05 ID:XkDabQ1na
SS支援

ドラえもん?

343: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)16:08:53 ID:HP3JlSZpP
>>342
そのつもり
……え?これ、ドラえもんだよね?

344: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)16:09:35 ID:4rG4tQADZ
ここからのしずかの心情が気になるところ

345: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)16:23:06 ID:TDaksMXC4
咲子の参考画像はよ

346: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)16:30:00 ID:SuWVnPbJ6
やばい 面白過ぎ!

347: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:03:38 ID:K2Cc52R0c
すげーおもれー

引き込まれるわ

348: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)17:07:14 ID:HP3JlSZpP
「――おい、野比」

「……え?あ、はい」

会社で、突然上司に呼び止められた。
何だろうかと思っていたら、上司はとある人物を指さす。

「……あいつ、どうしたんだ?」

「あいつって……」

上司の指の先にいた人物は……

「……咲子、さん?」

「そうそう。見ろあの様子を――」

……確かに、彼女の様子は誰が見ても異常事態だった。
ソファーに座りぼんやりとしながらも、頬は常に緩んでいる。熱でもあるのかと思うくらい顔は桃色に染まっていた。
さらに一番奇妙なのは、突然真顔になったと思ったら、すぐにとろけるように顔が緩む。

(ちょっと咲子さん……)

いくらなんでも、緩み過ぎでは……

――と、その時。

「……なあ野比。ここだけの話だが……」

「は、はい……」

「……幸せに、してやれよ……」

「―――ッ!?」

「ハハハ……!!部下のことなど、お見通しだよ!!ハハハ……!!」

そのまま上司は、笑いながら去って行った。
何だかんだで部下のこと、見てるんだな……

――誰かに漏らさないことを、切に願う。

349: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:25:54 ID:FLqI7U3HG
こ…これは事後か!?(;・`д・´)

350: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:26:04 ID:xX91kY6pF
映画では美化されてるけどしずかちゃんはのび太に酷いことしてきたよね(´・ω・`)

351: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)17:29:13 ID:HP3JlSZpP
「――咲子さん?咲子さん?」

「……ふえ?――え!?え!?な、何ッ!?」

「いや……そんなに驚かなくても……」

「ご、ごめん!!――じゃなくて!!ごめんなさい!!」

「なんでわざわざ敬語に……」

「あ!う、うん……なんか、緊張しちゃって……」

仕事帰りにご飯を食べながら、そんな会話をしていた。
付き合い始めて1週間。なんか、前より会話が出来ていない……というより、なぜか咲子さんが毎回毎回一緒にいると極度の緊張状態に陥ってしまっている。
こんな彼女を見るのは、初めてだった。

「咲子さん、どうしたの?今までと大して変わらないでしょ?一緒にご飯食べてるだけだし……」

「だって……何だか凄く恥ずかしいし……それに、同じじゃないよ。だって私達……つ……つつ、つ……つ、付き合って…るん、だし……」

彼女の顔は茹でタコのように真っ赤に染まる。
……あ、頭から湯気が出てる。

「……重症だね」

「……うん。もしかして……今の私、嫌?」

「そんなことないよ。ほら、ご飯食べよ」

「う、うん……!!」

彼女は、すっかり変わった。
前まではどんどん僕を引っ張る感じだったが、今では凄まじく恥ずかしがり屋に……
トラン〇フォーマーもビックリなくらいの、メタモルフォーゼかもしれない。

352: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:32:48 ID:TDaksMXC4
これは事後ですわ

353: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:38:24 ID:pVjGq1XpE
手紙の謎が気になる

354: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:40:39 ID:b90VcnVE3
ドラえもんワールドにはトランスフォーマーがあるのか…(´・ω・`)

355: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)17:47:16 ID:CULZTwTDu
>>1はお盆休み?

356: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)17:54:19 ID:HP3JlSZpP
>>355
うん
奇跡的に休み取れた

357: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:02:46 ID:H9f8nwaSe
初心でカワイイ

358: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:31:44 ID:gzXWUqxgo
追いついた

359: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:55:03 ID:Twp1RiE3q
いーねーいーねー!!
続きが気になるねー!!

360: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:56:24 ID:b90VcnVE3
>>1が息してない

361: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)18:56:46 ID:HP3JlSZpP
ごめん
ご飯食べてから再開

362: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:57:41 ID:MtAoHflBJ
>>361
これ以外にss書いたことある?

363: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)18:59:33 ID:b90VcnVE3
>>362
宇宙射撃大会のスレがそうだよ

364: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:00:13 ID:MtAoHflBJ
>>363
まじ?
パチ?

365: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:01:21 ID:b90VcnVE3
>>364
このスレの最初らへんの酉見てみ

366: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:02:11 ID:2OzOsFHWA
>>364
マジだよ
話の雰囲気全然違うけどな

367: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:03:29 ID:MtAoHflBJ
>>365
>>366
びっくらこいたわ

368: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:03:55 ID:MtAoHflBJ
>>365
>>366
びっくらこいたわ

369: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:04:35 ID:2OzOsFHWA
>>367
しかも、これ即興で書いてるらしい

370: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:05:43 ID:jFvzICcfa
追いついたぞ、はよはよ

371: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:06:09 ID:MtAoHflBJ
>>369
いやそれはパチだな















ですよね?

372: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:08:08 ID:2OzOsFHWA
>>371
思いつきで書いてるって

373: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:11:27 ID:g7gqMJDP1
期待
しずかさんはどうなるんやろう…

374: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:11:44 ID:MtAoHflBJ
>>372
やっべーな

375: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:15:18 ID:IaMUDNcAu
>>350
そうなの?

376: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:16:06 ID:nVIZBzosV
>>350
詳しく

377: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:20:27 ID:b90VcnVE3
しずかちゃんが悪女なのは確か

378: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:20:47 ID:nVIZBzosV
>>377
詳しく

379: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:24:30 ID:imNpCms2O
スネ夫の3人問題の時に「ごめんなさい」といいつつついていく性悪

380: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:25:49 ID:b90VcnVE3
明らかに男4人をたぶらかしてる悪女

381: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:26:37 ID:pVjGq1XpE
>>379
そーいやそうだな

382: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)19:30:35 ID:HP3JlSZpP
「ふぅ~……」

部屋に帰った後、一度大きく息を吐いた。

「まさか……こんなに変わるなんてなぁ……」

帰りに、咲子さんの手を握ってみた。
その瞬間、彼女は顔から火が出る勢いで真っ赤にさせ、下を向いたまま動かなくなってしまった。
……それでも、繋いだ手は決して離すことはなかった。

だから僕は、彼女を守りたいって思う。
こんな僕でも、彼女は幸せと言ってくれた。それが、とても嬉しかった。

ただ……


――カラン

「………」

郵便受けから音が鳴り響く。それはつまり、手紙が届いたということ。

このところ、手紙の頻度が少なくなった気がする。
定期的ではあるが、次の手紙までが間隔が空くようになった。

その理由については分からない。
とりあえず、僕は郵便受けの便箋を手に取り、中の手紙を取り出した。

383: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:35:24 ID:pVjGq1XpE
まさかのホラー展開

384: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:37:02 ID:jC477czjO
しずかちゃんと結婚しないとドラえもんがいなくなる…なんてないよな
ジャイ子と結婚した未来から来たわけだし誰でも大丈夫なはず…だよね?

385: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:41:03 ID:fIgM1MXCN
遊びに誘われない

スネ夫「いやぁいい景色、のび太も来れば良かったのに」
しずか「じゃあなんでのび太さんを誘わなかったの?」
スネ夫「○○だからさ、来ても楽しめなくて可哀想だろ?(海だったら泳げない、とか)」
しずか「それもそうね」

386: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)19:44:02 ID:HP3JlSZpP
―――――――――――――――――――――――――――

のび太くんへ


今キミは、心の中に、色んな想いがあるんだと思う。
どれが本物で、どれが偽物なのか。
キミは、それに悩んでいるんだと思う。

でものび太くん。人の気持ちは、いつも一つとは限らないんだよ。
その一つ一つが、きっとキミの本当の気持ちなんだと思う。
でも、それを全て出してしまうことは、難しいことなんだ。

人は、いつかは岐路に立つんだよ。
そこでどこに向かうのかは、その人にしか分からない。
キミもきっと、それで迷うことがあると思う。

そんな時は、キミの歩いてきた道を、一度振り返ってごらん。

そうすれば、きっと何かが見えるはずだよ。


――――――――――――――――――――――――


(自分の道を、振り返る――か……)

これまでの僕は、どんな道を歩いてきたのだろう。
小学生の時に彼が来て、夢のような毎日を過ごして、突然いなくなって、悲しみに打ちひしがれて……

自分の道を思い出した僕の脳裏には、彼の姿がいつもあった。

(……まるで、親離れ出来ない子供だな……)

そんな自分が何だかおかしく思えた。
今でも、無意識に彼の助けを望んでいるのかもしれない。
そんな、気がした……

387: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)19:55:02 ID:Di39ZoAyd
そろそろしずかちゃんへの思いも~だったと気づく頃か

388: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)19:59:17 ID:HP3JlSZpP
眠るために瞳を閉じる。
薄暗い室内の枕元には、咲子さんのくれた置物があった。
それを見ると、ふと笑みがこぼれた。

「……おやすみ」

ここにはいない彼女に向けて、そう呟いた。



――ピンポーン

突然、部屋の呼び鈴がなった。
時刻は夜遅い。
いつもなら手紙かと思うが、手紙ならさっき来たばかりだ。
だとするなら、いったい……

「………」

少し、体が震える。
この世ならざるモノを信じるような歳ではない。
それでも、怖いものは怖い。

この恐怖から解放されるには、それが何なのか、確かめる必要があった。

おそるおそる、玄関に近付く。手にはハエ叩き。こんなものが武器になるとは思えないが、何か持っていないと不安だった。

そして、玄関を開けた―――

「――って、ええええ!?」

そこにいた人物の姿に、思わず声を上げてしまった。

「……こんな時間に、ごめんなさい……」

「し、しずかちゃん!?」

389: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:01:57 ID:rDeswCQEP
しずかちゃんキター!

390: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:04:10 ID:g7gqMJDP1
キタ――(゚∀゚)――!!

391: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:04:25 ID:gzXWUqxgo
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

392: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:14:38 ID:Di39ZoAyd
ハエたたきw

393: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)20:17:56 ID:HP3JlSZpP
「ど、どうしてここに!?」

(あれ?デジャヴ?)

何だか前にも似たようなことが……

「……この前の、お礼を言いに来たの……」

「………へ?」

「ありがとう、のび太さん。私、嬉しかった。あなたが来てくれて……」

この前?この前とはいったい……
僕がどこに来たって?

言葉の真意は分からないが、しずかちゃんは目に涙を浮かべていた。

「私、とっても不安だったの。たった一人取り残されて、どうすればいいか分からなくて……」

「は、はあ……」

「でも、あなたが来てくれた。あれだけ酷いことをした私を、大切だって言ってくれた。……それが、本当に嬉しかったの……」

いやいやいや、本当になんのことでございましょうか。

「……まあ、のび太さんが持って来た缶詰は食べられなかったし、雪山にコートで来るのもどうかと思ったけど……それでも、私はあなたのおかげで助かったの……」

(缶詰?雪山?コート?――――――――あ)

それらの単語を集計した後、僕は思い出した。

「――でも、どうして私が遭難したって分かったの?」

(……それ、子供の僕ぅううううううううう!!!!)

394: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)20:18:18 ID:HP3JlSZpP
思い出した!!
そう言えば子供の時、しずかちゃんが雪山で遭難して助けに行ったんだっけ!!
まさか、それがこの前!?
で、でも、まだ秋じゃないか!?
確かに秋でも既に積もってる山はあるけど……もしかして、あれって秋だったの!?

「……あなたが私に言ってくれたこと、本当に嬉しかったなぁ……。やっぱり、私、自分に嘘は付きたくない」

「え?え??」

「――私、あなたが好きよ、のび太さん」

(え、えええええええええええ!!??)

子供の僕!!いったい何言ったの!!??何事態をややこしくしてんの!!??

「話は、それだけ。――私、帰るわね。お休み、のび太さん」

「あ、あ!ちょっと……!」

しずかちゃんは、帰って行った。立ち去る彼女の背中を、僕は呆然と眺めていた。

……こうして、小学生の僕と未来から来た彼の手により、事態はより一層面倒なことになった。なっちゃった。

どうすりゃいいのおおおお……!!

395: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:19:09 ID:XbxFVOLTx
>>394
ほほうww

396: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:19:26 ID:b90VcnVE3
原作と繋いだかWW

397: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:21:27 ID:Y0XyZcKcb
ドラえもんのキャラ設定が無かったら、ただ面倒臭いだけの女の話だな

398: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:32:38 ID:H5FIer26k
残当

399: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)20:42:44 ID:HP3JlSZpP
「――つまり、子どもの時ののび太のせいで、色んな誤解が生まれてしまった、と……」

「うん……そうなんだ……」

ジャイアンのオフィスで、僕は彼にありのままの出来事を告げた。
ジャイアンは腕を組みながら、それを聞く。

「それにしても、のび太に彼女が出来てたなんて知らなかったぜ……そっちの方が驚きだ」

「秘密にするつもりじゃなかったんだけど……言ってなくてごめん……」

「いやいいんだよ。むしろ、祝福したいくらいだ。……それにしても、しずかちゃんの方だな……」

「うん……」

「……やっぱ、ありのまま言うしかないだろ。助けに来たのは、子供の時の自分ですって」

「そうだよね……それしかないよね……」

「そうだ。それしかない。じゃないと、このままじゃみんなが不幸になるぞ?」

「うん……そうだね。ありがと、ジャイアン」

「いいってことよ。また、いつでも相談に来いよ」

ジャイアンに見送られながら、僕は会社を後にする。
確かに、正直に言わなきゃいけない。
でも、とても言い辛いのは事実………

(でも、しょうがないよね……)

重い足を引きずるようにしながら、僕は道を歩き出した。

400: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:45:29 ID:aytUe8h0m
評判悪すぎワロタ

401: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:46:21 ID:aytUe8h0m
しずかちゃんのが抜けてた

402: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:55:51 ID:fIgM1MXCN
すごい上手いな…
即興じゃないんだろ?





そうだといってください

403: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)20:57:18 ID:86GXPO2P9
その道のプロと見た

404: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:02:11 ID:FLqI7U3HG
しずかちゃんが雪山遭難って、原作に描かれているの?

405: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:02:58 ID:fIgM1MXCN
>>404
原作

406: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)21:06:20 ID:HP3JlSZpP
「………」

重々しい空気を肌で感じながら、僕はその建物の前に立った。
そこは、しずかちゃんの会社。あと、ついでに出木杉の会社。
電話したが繋がらず、こういうことは早い方がいいというジャイアンの助言を元に、僕は単身彼女の仕事場を訪れた。
しかしながら、こういう私的な用件のために職場を訪れるのは気が引くなぁ。
だが、僕の本能が言っている。
――この件は、早急に片付けるべし、と……。

(……了解)

自分の本能に返事をしつつ、僕はその建物に脚を踏み出した。低姿勢で。

407: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)21:27:46 ID:HP3JlSZpP
一階正面には受付の女性が座っていた。
とりあえず、しずかちゃんとの謁見を申し入れてみることにした。

「あ、あの……」

「はい。いかがいたしました?」

「ここで働いている、源しずかさんとお会いしたいのですが……」

「失礼ですが、ご用件をお伺いしてよろしいですか?」

「ご、ご用件……」

……言えない。
とても、『先日遭難を助けたのは実は子供のころの自分だったからそれを伝えに来た』なんて言えない。
言えるはずもないだろう……

「……あの、ご用件は?」

さすがの受付の人も、不信感に満ちた視線を送り始めていた。もう少ししたら、おそらく警備員が直行してくるだろう。
それはマズイ。さすがにマズイ。
かと言って、なんて説明すればいいかも分からない。

それでも、このまま通報されるくらいなら……僕は、腹をくくった。

「……あの、実は先日―――」

「―――おやぁ?キミは、いつぞやの―――」

意を決し、途轍もなく嘘くさい純然たる本当の用件を口にしようとした直後、背後から声がかかる。
ゆるりと後ろを振り返れば、どこかで見た人が……

「―――ええと、舞……さん?」

「よっ、のび太!久しぶりだねえ!」

舞さんは、相変わらずの笑みを見せながら、僕に挨拶をした。

408: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:31:04 ID:T4lXYiZSw
舞さんは褐色巨乳のイメージ

409: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)21:34:09 ID:HP3JlSZpP
>>403
プロじゃないです
プロット立てればもっと書きやすいですけど、ラフな感じでのほほんとしながら思いつくまま書いてます
ちなみに、もうすでに何度も、もっとこうすれば良かったと後悔中という……

410: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:40:25 ID:tr45DsIF5
面白い...
この後の展開が気になって寝れないorz

411: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)21:42:23 ID:HP3JlSZpP
「――残念だったな。急な用件か?」

「そ、そうではないですが……」

会社の屋上で、僕と舞さんは柵に寄りかかりながら話をしていた。
そこで舞さんは、しずかちゃんが出張中でいないことを告げてきた。
完全に予定が外れた僕は、残念な気持ち半分、ホッとした気持ち半分の、複雑な心境で缶コーヒーを一口飲み込んだ。

「事前に連絡してれば、ちゃんとした日付を指定してやれたんだがな」

「……いや、舞さんがいたことをすっかり忘れてまして……」

「……ケンカ売ってるのか?」

「滅相もありません。すみませんでした」

「まったく……あれだけ心躍る出会いをしたというのに、忘れるとは……」

(衝撃的な出会いだったのは間違いないけど……)

すると舞さんは体を反転させ、外の方を見ながらタバコを吸い始めた。

「タバコ、吸うんですね……」

「まあな。まあ、印象はよくないから、人前だとあまり吸わないがな」

「確かに、見る人が見れば批判しそうですね。……でも、似合ってますよ」

「フォローしてるつもりか?」

「滅相もありません」

「……少しはフォローしろ」

それから僕らは、屋上から街を見渡した。

412: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:44:03 ID:FLqI7U3HG
>>409
即興とか、もうね
完結してから、「実はこうしとけばよかった」談も聞きたいす

413: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)21:44:58 ID:HP3JlSZpP
>>412
らじゃ
路線変更とか色々裏話ありますし

414: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:46:20 ID:FLqI7U3HG
>>413
やったあああああ!!
スゴい興味ある!!

415: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:47:56 ID:W9aBkHzVm
トイストーリーみたいなNG集希望

416: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:57:52 ID:3F6paiiHm
調べたらこの>>1、初日寝るまでに1万1000文字近く書いてたで
プロの速筆の方々に匹敵するレベル

417: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:58:32 ID:8rvQDkAVN
>>416それを調べるあんたもあんたや

418: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)21:59:09 ID:kBYEV3vrS
こんだけ書ける人はいろんな展開が後から後から湧いてくるんだろうね
こういう会話超の書き方に慣れると小説家というより脚本家向きの気がする

419: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)22:02:06 ID:OWgDqacda
>>416
やばすぎわろた

420: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:02:11 ID:3F6paiiHm
>>417
だって気になるやん
その上面白いやん
何が言いたいのかというと凄い

421: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)22:06:14 ID:HP3JlSZpP
「どうだ?会社の方は」

「普通ですよ。怒られてばかりですけど」

「そうだろうな。キミを部下に持つと、色々と苦労しそうだ」

「……やっぱり、そう見えますか?」

僕の言葉に、舞さんは声を上げて笑う。

「スマンスマン。――だが、上司はキミを可愛がってくれてるだろ?キミを邪魔とは思ってないよ」

(可愛がってくれてるかどうかは分からないけど、助けてくれることは多いかも………って――)

「なんで知ってるんですか?」

「ハハハ、知ってるわけじゃないよ。ただ、しずかが言ってたのが本当だとするなら、キミは誰かに嫌われたりすることの方が少ないだろうからな」

「は、はあ……」

「本当だぞ?何しろ、私もキミに好印象を持っている。……どうだ?ありがたいだろ?」

「………」

何だか恥ずかしくて、何も言えなかった。

422: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)22:06:42 ID:HP3JlSZpP
そんな僕を見た舞さんは、一度笑みを浮かべた。

「……しずかはな、会社に入ったころから、キミのことを話してたよ」

「……僕のことを、ですか?」

「ああ。小さい頃からずっと一緒にいた男の子の話だ。――いつもはドジで、頼りなくて、オドオドしてて、見ていてほっとけなくなるそうだ」

「ははは……」

失笑が込み上げる。

「……でもな、困った時は一緒に悩んでくれて、悲しい時は一緒に泣いてくれて、嬉しい時は誰よりも喜んでくれる……そんなとても暖かくて、優しい男の子だそうだ」

「……買いかぶり過ぎですよ」

「謙遜することはない。事実、私もそう思う。……しずかがキミのことを話すときは、いつも幸せそうな顔をしていた。その顔は、しずかのどんな表情よりも、慈愛に満ちていたよ」

(……しずかちゃん……)

「――キミはきっと、近くにいる者を優しい気持ちにさせる人なんだろう。だから、キミの心に触れた人は、そこから離れようとはしない。キミという光の元に、いつまでもいたいと思ってしまうんだろうな。ハハ、ちょっとクサかったな」

「い、いえ……」

「キミは、それに対して自信を持っていいんだ。それはキミの、誇れることなんだ。……私は、そう思う」

「………」

「話が逸れてしまったな。……すまないが、私は仕事に戻らないといけない。まあ、なんもないところだけど、ゆっくりしていけ」

「は、はあ……」

「じゃあな、のび太……」

舞さんは、屋上を後にした。

残された僕は、舞さんの言葉に少し照れながらも、屋上から街を見下ろす。そして、手に持っていた缶コーヒーを一気に飲み干した。
少しだけ苦い。だけど、口の中には、とてもいい香りが広がっていた。

423: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:10:08 ID:IaMUDNcAu
>>420
どうやって調べたの?
まさか数えたとか?

424: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:13:10 ID:sdP4LUyBU
>>423
横に何文字あるか数えて
何行あるか数えたんやないの?

425: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:16:01 ID:FLqI7U3HG
>>423
何文字入力されたか表示されるテキストエディタにコピペしたとか。。。
それも結構な労力だが

426: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)22:26:25 ID:HP3JlSZpP
会社を後にした僕だったが、結局肝心の用件は終わっていなかった。
何しろしずかちゃんは不在だったわけだし。
出張からいつ帰るかも聞き忘れてしまっていた僕は、ただしずかちゃんからの返信を待つことにした。
ケータイを開けば、否が応でも気が付くだろう。

とぼとぼ歩いて家に帰っていたが、ふと、ケータイの着信がけたたましく鳴り始めた。
取り出して見てみれば、パネルには“花賀咲子”の名前が。

(なんだろ……)

気になった僕は、とりあえず電話に出ることにした。

「もしもし」

『もしもしのび太くん?今、電話大丈夫?』

「うん。大丈夫だけど……どうしたの?」

『ええとね……その……』

電話の向こうで、咲子さんは煮え切らない口調で何かを言おうとしていた。

(……?なんだろう……)

不思議に思っていると、電話口で深呼吸する音が。そして……

『……あのね、今晩、時間ある?』

「え?ああ、うん。時間あるよ」

『じゃあさ……ご飯、食べない?』

「食べに行くの?いいよ」

『そうじゃなくて!ええと……』

再び、モジモジモード突入。あまり急かすのも悪いから、黙って彼女の言葉を待つ。
しばらく待っていると、彼女はようやく、用件を伝えて来た。

『……私の家に、食べに来ない?』

「………へ?」

427: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:29:35 ID:8rvQDkAVN
初夜くるか??

428: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:33:15 ID:b90VcnVE3
ついにのび太の夜の射撃技術が試される

429: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)22:34:42 ID:OWgDqacda
>>428
どぴゅっ

430: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)22:35:01 ID:OWgDqacda
妊 娠 ‼︎

431: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:40:31 ID:Remfl5nbc
追いついた

文字数えたなら文字数出るアプリにコピペだろうな
…とか言ってるうちにどんどん進むのな
期待

432: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:40:58 ID:Oas0vyFmR
しずかちゃんルート入りましたぁぁぁぁ
  / ̄\/ ̄\
  /o      ヽ
  l 0  ミ,,゚Д゚彡  l
  \(ノ    つ /
   \   /
    U Y U

433: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:41:42 ID:aN7sQNF7P
>>432
ええええ

これで、しずかちゃんは無いでしょ

434: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:43:04 ID:sdP4LUyBU
しずかちゃんルートは
確実にないと思う

それって咲子を捨てるってことやん
もう付き合うてるしそっち行ったら伸びたじゃないやろ

435: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:45:12 ID:lrdO44jUU
のび太がただの畜生になってまうやろ>しずかちゃんルート

436: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:45:21 ID:Remfl5nbc
後二転三転くらいするかもしれないじゃないか

437: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:45:27 ID:Oas0vyFmR
てか咲子さんは被害者になる想像しかできない

438: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:46:13 ID:TvtWGyISp
いくらここで言っても>>1は自在に物語の方向性変えられるから意味ない

439: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)22:46:52 ID:HP3JlSZpP
「こ、ここが……!!」

とある住宅街の一角にあるマンション……僕は、その前に立っていた。
さしずめ王様に褒美をもらう前の勇者か、はたまた魔王との戦いを目前に控えた勇者か……
どちらしても、僕は勇者という器ではないのだが。

それはいいとして、なぜか急に自宅に招かれることに。
彼女情報によると、実家は他所にあるらしく、現在はルームシェアをして住んでいるとか。
そして同居人が今日は仕事で遅くなるため、一人で食べるのも寂しいし、せっかくだから一緒にどう?的な話の流れとなったわけだ。

……ちなみに、それを理解するのに、数十分を要していた。極度の恥ずかしがり屋症候群に陥った彼女の言葉は、中々解読が困難なのだ。

「……さて、行くか……」

生唾を飲み込み、僕はその場所に侵攻した。

マンションはオートロック式であったため、エントランスにあるインターホンで彼女の部屋の番号を押す。

『――はぁい』

彼女の声だ。

「ええと……の、のび太だけど……」

『あ!い、いらっしゃい!ちょっと待ってね―――』

彼女の言葉に続き、自動ドアが開く。

『……いいよ。入ってきて』

「おじゃまします……」

まだ彼女の部屋についたわけではないのに、なぜかそう言ってしまった僕は、やはり緊張しているのだろうか。

何はともあれ、僕はついに彼女の部屋へと向かうことになったのだった。

440: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:47:17 ID:b90VcnVE3
でもあんまり言うと最終的に舞さん√になる希ガス

441: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)22:48:19 ID:OWgDqacda
黙って見てな!wwww

442: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:49:01 ID:lrdO44jUU
へい、兄貴?? (ノリ)

443: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:52:47 ID:Oas0vyFmR
>>440
それは俺が阻止する
俺のためにな

444: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:54:12 ID:FLqI7U3HG
咲子じゃないパターンは咲子が可哀想なエンドしかないよね。
しずかちゃんは出来杉様がいるしな~

445: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)22:54:56 ID:HP3JlSZpP
(ここが、彼女の部屋……)

部屋の前に立ち尽くす。目の前に扉があるのに、凄まじく遠くに感じる。
どうやら僕は、相当緊張しているようだ。
それもそうだろう。しずかちゃん以外の部屋に入るのは、これが初めてだった。
ちなみに、しずかちゃんの部屋も、中学に入ってからは入ってはいない。
そう言う意味では、女性の部屋に入ること自体が、初めてと言えるのかもしれない。

おそるおそる呼び鈴を押す。

「――は、はい!ちょっと待って――!!」

中から玄関に、小走りする音が響いて来る。
そして……

「お待たせ!!」

ドアは内側から勢いよく開かれた!!
―――僕の顔にぶつかりながら……
少し、ドアに近付き過ぎていたようだ。

「ああ!ごめん!……大丈夫?」

悶絶する僕を心配する彼女に、とりあえず痛みに耐えて笑顔を見せた。

「……う、うん。大丈夫だよ」

「………」

彼女は、僕の顔を見つめる。

「……のび太くん……」

「え?な、なに?」

「――鼻血出てるよ!!」

「え?――――ああああ!!」

二人でギャーギャー騒ぎながら、すぐさま家に上がり込み、止血をした。

……初めて彼女の部屋に訪れた僕は、いきなり、鼻血の治療をすることになった。

(か、カッコ悪い……)

446: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:54:56 ID:V0GBN2RXp
追いついたー!

447: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)22:56:17 ID:OWgDqacda
のびたらしくていい

448: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:59:23 ID:Oas0vyFmR
非常に良い

449: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)22:59:26 ID:Oas0vyFmR
非常に良い

450: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)23:08:11 ID:HP3JlSZpP
「……ホントにゴメンね……大丈夫?」

治療を終えた彼女は、申し訳なさそうに声を出す。

「いや、そもそも僕が悪いんだし。心配かけてゴメンね」

「ううん。大したケガじゃなくて本当に良かった……」

そう言って、彼女は胸を撫で下ろした。

そこでようやく、彼女の部屋を見渡してみる。
部屋は、実に女の子らしい部屋だった。家の至る所に、ぬいぐるみが置かれている。きちんと掃除も行き届いているし、散らかってる様子は一切ない。
部屋の中では、仄かに甘い香りが広がる。どうやったらこんな香りが充満するのか、ぜひ知りたいところだ。
その香りの中には、何やら不思議な香りが混じっていた。

「ん?この香り……」

「うん。もう料理出来てるよ」

そう嬉しそうに話すと、彼女は小走りでキッチンへと向かう。
そして皿を取り出し、よそおい始めた。

そのキッチンで、僕のためにいそいそと料理を作る彼女の姿を想像しただけで、なんだか幸せな気持ちになる。

「――お待たせ」

準備が終わったところで、彼女は少し恥ずかしそうにそう呟いた。

「こ、これは……!!」

目の前にテーブルには、所狭しと料理が並ぶ。どれもこれも美味しそうだ。美味しそうだが……!!

(す、凄まじい量だ……!!)

テーブルは中々広い。そこに隙間なく埋められた料理の数々。これは、何人分だろうか……

「いっぱい作ったから、たくさん食べていいよ!」

嬉しそうに話す彼女。嬉しいさ。それは嬉しいけど、ちょっと食べきれそうにはない。
それでも、彼女が一生懸命作ってくれたものだ。
僕は、残さず食べることを決意する。まさに、決死の覚悟だった。

451: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)23:19:41 ID:HP3JlSZpP
まず先に、スープを一口すする。

「………」

「………どう?」

「うん!凄く美味しい!」

「ホント!?良かったぁ……」

スープはかなりの美味。だがしかし、見た目はコンソメスープなのに、味は全然違っているのはなぜだろうか。これぞ、咲子さん流ギャップ料理ということか。
以前作ってくれた雑炊もそんな感じだったしなぁ……まあ、普通にかなり美味しいから、細かいことは気にしないでおこう。

僕はとにかく、目の前の料理を食べ続けた。
あまりガッツくと引かれそうではあったから、普通のペースで食べる。

彼女も食べてはいたが、どちらかと言うと、食べる僕の姿を見ることが多かった。そして時折視線が合うと、幸せそうに微笑み。
その顔を見ると、思わず僕も笑みがこぼれていた。

……とはいえ、かなりきつくなってきた。
料理はまだ半分ほど残っている。正直、これだけ食べれただけでも大善戦だ。

(張り切って作ったんだろうなぁ……)

そう思うと、ますます残すわけにはいかない。
――時に男は、多少無理をしてでも、やらなければならないことがある。それが、男のアイデンティティー。

ペースは崩さず、とにかく食べ続けた。美味しいこともあり、食は中々進む。苦しさを我慢すれば。

しばらく食べたところで、彼女は感心するように声を出した。

「のび太くん、思ったよりも食べるんだね!残ったらタッパーに入れて持って帰ってもらおうって思ってたけど、その必要はなさそうだね」

(なぬっ!?タッパーとな!?)

……どうやら、食べ残ること前提の量だったようだ。
それを知った僕は、すぐさま白旗を上げた。

452: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)23:27:02 ID:HP3JlSZpP
「……ご馳走様。とても美味しかったよ」

「そう言ってくれると嬉しいな。片付けまで手伝ってくれて、本当にありがとう」

二人で皿を洗いながら、そう話す。
食器洗いは彼女担当。拭いてしまう担当は僕。
共同作業により、片付けはスムーズに終えることが出来た。

食後は、彼女が用意してくれたコーヒーでティータイム。テーブルに座り、雑談を交わす。
僕らは色々なことを話した。職場のこと、休みの日のこと。会話は弾み、時間も忘れていた。

「――あ!もうこんな時間!」

「……ほんとだ。全然気が付かなかった」

時計の針は、間もなく日付が変わる時間となっていた。
彼女は、進む時計の秒針を、どこか名残惜しそうに見つめる。どうやら、もっと話したいようだった。

「……もう少し、話そうか」

「え?で、でも、遅くなっちゃうし……」

「少しくらいなら大丈夫だよ」

「……ありがとう。のび太くん、やっぱり優しいね……」

そう言うと、彼女は笑みを浮かべながら、コーヒーのカップを見つめた。

453: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:38:41 ID:vjY9aXNjF
そろそろアップ始めるかな(意味深)

454: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/12(火)23:39:08 ID:OWgDqacda
あれ?のびたイケメンじゃね

455: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:39:38 ID:b90VcnVE3
夜の射撃ェ…

456: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:41:14 ID:cU2Up46ye
しかし冷静に考えれば浮気と糾弾されても仕方が無い

457: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:45:22 ID:Oas0vyFmR
俺も射撃訓練の準備始めとくか…………

458: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/12(火)23:46:48 ID:HP3JlSZpP
「私ね、今、本当に幸せなんだ。こうやってのび太くんに料理作ってあげれたし」

「……咲子さん……」

「実はね、私の料理食べた男の人、のび太くんが初めてなんだよ?」

「そうなの?」

「うん。私、昔から料理を手伝ってたんだ。お母さんの真似をして、お姉ちゃんに味見してもらって……いつか、大好きな人に作ってあげたい……そう思ってたんだ」

(……ということは、あのギャップ料理は、そこで培われたのか……)

「だから、今その夢が叶って、とても幸せなの。……ありがとう、のび太くん。私、あなたと出会えて良かった……」

そう話す彼女は、目に涙を浮かべていた。自分の気持ちを素直に表現し、今僕に見せている。それが、とても嬉しかった。

「……僕も、咲子さんと出会えて良かったよ……」

「のび太くん……」

「………」

「………」

部屋は、静まり返っていた。
時計の針だけが音をならす空間の中、目の前に座る彼女は、目を閉じた――――

(――――ッ!!!こ、これは――――!!!)

「………」

(ま、間違いない―――GOサインだ……!!)

迫る、緊張の瞬間……

459: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:47:38 ID:Oas0vyFmR
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

460: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:47:50 ID:BehHgP6sG
はよはよはよはよ

461: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:49:04 ID:b90VcnVE3
のび太の射撃技術なら一発で命中だろ(ゲス顔)

462: 名無しさん@おーぷん 2014/08/12(火)23:55:50 ID:0NeCLMP3U
夜の射撃大会 スタート?!w

463: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)00:03:47 ID:YYmdLSwtV
「………」

目の前にいる彼女は、瞳を閉じたまま何かを待つ。
僕の心臓は激しく脈動する。見れば彼女もまた、僅かに震えていた。

(据え膳食わぬは男の恥というが……これはなかなか、勇気が……)

そうは言っても、目の前の彼女はここまでの勇気を見せてくれている。これに応えなければ、むしろ失礼だろう。
彼女の気持ちに、恥を塗らせてはいけないのだ。

(……よ、よし……)

一度唾を飲み込み、顔を近づける。段々と彼女との距離は詰まり、すぐ目の前には桃色に染まった唇があった。

そして僕は、目を閉じ―――――

「―――ただいまー!」

「―――ッ!?」

「―――ッ!?」

突然、玄関が開く音が聞こえ、女性の声が部屋に響き渡った。二人揃って体をビクリとさせ、その方向に目をやる。

「か、帰って来ちゃった……!!」

「え、ええ!?」

464: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)00:04:01 ID:YYmdLSwtV

(咲子さんが言ってた、同居人!?こ、このタイミングで!?)

口惜しや……実に口惜しい……!!神様がいるのなら、それはきっと、かなりの天邪鬼だろう。もう少し、時間を置いてほしかった。

「咲子ー?いないのー!」

「――は、はーい!今行くー!」

名前を呼ばれた彼女は、一度残念そうに僕の方を見た後に、玄関へと向かっていった。

……僕はそのまま、脱力するように天を仰いだ。

「―――え!?彼氏!?ホントに!?」

玄関からは、同居人さんの驚く声が響く。当たり前だが、女性のようだ。そしてその人は、ツカツカと廊下を歩く音を響かせた。
……至福の瞬間を邪魔した人物の顔……しっかりと拝んでやろうではないか。

そして、ドアが開かれる。

「―――初めまして!私、咲子の姉の――――――え?」

「―――え?」

互いの顔を見るなり、二人揃ってフリーズする。
目の前の人物が信じられず、一度目を擦って見直してみた。だが、間違いなかった。
そして時は動き出し、同時にお互いの顔を指さす。

「「えええええええええええ!!??」」

「のび太!!なんでアンタがここに!!??」

「ま、舞さんこそ!!なんでこの家に!!??」

声を上げる二人。それに続き、咲子さんがリビングへと戻って来た。

「……お姉ちゃん?どうかした?」

「お……お、お……お姉ちゃん!!??」

「……さ、咲子……彼氏って……まさか……!!??」

「………?」

「………」

「………」

そのまま、僕と舞さんはしばらく思考が停止した。
ただ一人状況が呑み込めない咲子さんは、不思議そうな顔で首を捻るのだった。

465: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:05:47 ID:1adeH8KkS
予想外の展開

466: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:05:50 ID:NlFGkhjWE
支援

467: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:05:59 ID:mOgSTO3eY
舞さんが同居人かよwwwww

468: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)00:07:23 ID:YYmdLSwtV
ちょっと休憩

想像以上にロングランとなっております

469: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:07:33 ID:jBocuYPSL
咲子さんと舞さん姉妹かいw

470: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:09:55 ID:eSm8hZMlZ
そう来たか






そう来たか!!

471: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/13(水)00:11:23 ID:gdhl4OzrP
舞さんは気持ちが荒ぶるねぇ

472: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:18:28 ID:l9vtq7uYY
no title

473: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:34:18 ID:ooktoYHQ8
よ、予想してたから!

474: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:39:48 ID:l5XlNl66D
これは寝れない

475: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)00:42:13 ID:eSm8hZMlZ
しかしこの作者は、どこまでも色々裏切るな
どうやったらこんなにすらすら思い付くのだろうか

476: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)01:03:34 ID:YYmdLSwtV
再開
だけど眠い

477: ◆tRZ1JSBHm. 2014/08/13(水)01:04:03 ID:seG4F26mN
無理するな

478: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:09:05 ID:fagvE91dr
3pくるか?

479: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)01:10:38 ID:YYmdLSwtV
「いやあ!まさか、咲子の彼氏がのび太だったとはな!」

咲子さんの部屋で、舞さんはビールを片手に豪快に笑う。

「ホント不思議だね……まさか、お姉ちゃんの知り合いなんてね……」

咲子さんはおつまみを出しながら、感慨深そうに呟く。

「………」

一方、話題の中心にいる僕は、気が気ではなかった。

舞さんは僕が咲子さんの彼氏だと気付くなり、しばらく顔を見た後、まるで何事もなかったかのように接し始めた。
いったい、何を考えてるのだろうか……

「――あれ?ビールなくなっちまった……。咲子!ちょっとビール買ってきて!」

「もうお姉ちゃん!今日はちょっと飲み過ぎだよ!」

「固いこと言わないって。せっかくのび太もいるんだし。な?のび太?」

「は、はい……」

「――ってことだ。すぐそこのコンビニにあるだろ?ちょっと頼むよ」

「……もう。仕方がないなぁ……」

ぶつぶつ文句を言いながら、咲子さんは部屋を出ていった。

残されたのは、僕と舞さん。玄関が閉まる音が響くなり、舞さんは先ほどまでの緩い顔を一変させ、真剣な表情を見せた。

「――で?これはどういうことだ?説明してもらおうか……」

その目には、凄まじい威圧感があった。
そんな視線を受けた僕に抵抗など出来るはずもなく、ことの経緯を洗いざらい説明した。

480: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:13:11 ID:fagvE91dr
no title

no title

花賀咲子参考画像

481: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:13:32 ID:jBocuYPSL
フォーーー舞さん怖ええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ

482: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:16:09 ID:TfxyPIKVQ
>>480
二枚目こえええ

483: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:28:05 ID:NlFGkhjWE
ここで舞さんが部屋の鍵閉めて舞さんルートへ突入

484: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:31:12 ID:jBocuYPSL
ジャイアンルートは????????????

485: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:32:09 ID:s9JkAsn0G
>>1が息してない

486: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)01:33:34 ID:YYmdLSwtV
「――そうか……咲子が……」

「もちろん、僕からも交際を申し込みました。それが、今の関係です……」

「そうか……」

難しそうな顔をしながら話を聞いていた舞さんは、話を聞き終えると目の前にあるビールを一気に飲み干した。

(まだ入ってたんだ……ってことは、さっきのは僕と二人になる口実だったわけか)

「……まさか、しずかの最大のライバルが、我が妹とはな……。世間ってのは、つくづく狭いもんだ……」

「……僕も、まさか舞さんが咲子さんのお姉さんとは思いませんでした……」

「まあ、いくら信じられなくても、純然たる真実としてあるわけだから、そこは何を言っても無駄だろう。
――それより、問題はアンタのことだ……」

「ぼ、僕ですか?」

「ああそうだ。――のび太、お前、正直な話、どっちなんだ?」

「どっちなんだと言われましても……」

「簡単な話だ。しずかと咲子……この日本においては、一夫多妻制は認められていない。どちらかを選ばなくてはならない。……お前は、どっちを選ぶんだ?」

「そ、それは……」

「即答――出来ないんだな」

「………」

舞さんの威圧感は、僕の心臓を鷲掴みにするかのようだった。
それは、即答できなかった僕に対する、舞さんなりの怒りなのだろう。僕は、黙り込んでしまった。

487: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)01:35:58 ID:YYmdLSwtV
「……すまない。少し意地悪が過ぎたな」

「……いえ」

「だがのび太。一つ、理解しておけ。お前は確かに優しい。相手のことを想い、気遣いが出来る男だ」

「………」

「……でもな、その優しさが、返って誰かを傷付けることもある。
今お前は、二つの岐路に立っている。しずかか、咲子か……どちらの気持ちもお前に向いている以上、そのどちらかを選ばなくちゃならない。
そしてそれが意味することは、必ず、誰かが傷付くということだ」

「………」

「咲子か、しずかか……それともその両方か……それは、お前にしか決められない。そしてな、その傷は、決断が遅ければ遅いほど、深く突き刺さるんだよ」

「……はい」

「正直、私はどちら側に付くことも出来ない。咲子は、私の大切な妹だ。しずかは、私の可愛い部下だ。二人とも私の宝で、幸せになって欲しい」

「それは……当然だと思います」

「とにかく、よく考えておけ。そして、早く決断しろ。じゃないと、いずれアンタを含めた全員が傷付くことになる。深く、惨たらしく。
――そうなったら、私はアンタを一生許さない。たぶんな」

「………」

「……私は、のび太、お前のことも好きなんだよ。だから、私にそう思わせないでくれ」

「……はい」

「頼んだぞ……」

「………」

それ以降、舞さんは何も言わなかった。

488: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)01:39:36 ID:YYmdLSwtV
今日はもう寝ます

なんか長くなってすみません

489: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:40:45 ID:fagvE91dr
乙!
俺も寝ます^_^

490: sage 2014/08/13(水)01:49:35 ID:nYyurmQjE
しずか→ビアンカルート
咲子→フローラルート
舞→デボラルート
ジャイアン→ルドマンルート

491: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)01:53:39 ID:38aY1Jpk9
おつカレー
俺は大穴ドラミ√に100ペリカ賭けて寝る

492: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)02:54:53 ID:OmHN7j7eQ
気になるhttp://www.youtube.com/watch? v=c95ati3EsOM

493: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)04:18:16 ID:yq4B9q2wg
面白すぎぃ
こんな話作れるなんて頭いんだろーな…

494: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)09:39:44 ID:dWrOmHtJ5
玉子√は?

495: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)10:13:05 ID:CsChMcBzY
変化球のスネツグルート

496: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)10:15:09 ID:Bp8HBABCR
今起きた
再開

497: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)10:19:03 ID:2q8OGhaob
>>490
ジャイアン「なんと この私が好きと申すか!?
そ それはいかん!もう1度考えてみなさい」

498: 名無しさん@おーぷん 2014/08/13(水)10:24:40 ID:PR1KX7BCQ
一作者としては悔しくも
一閲覧者としては楽しく見れる


要するに素晴らしいってことだ

499: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)10:39:22 ID:Bp8HBABCR
それから、僕は咲子さんが帰って来るのを待って、自宅に帰った。
咲子さんは名残惜しそうにしていたが、さすがに時間も遅かったので引き留めることはなかった。
舞さんはヘラヘラ笑いながら手をひらひら振っていたが、帰り際、静かに耳打ちをしてきた。

『のび太……しっかりな……』

とても、穏やかな口調だった。――でも、とても重い言葉だった。

夜道を歩きながら、トボトボと帰っていく。
夜風は冷たく、心まで冷やすかのように僕の体を通り抜ける。
今日は星が見えない。月のない夜だからよくわからないが、薄く雲が張っているのかもしれない。
暗闇の空を見上げて、一度足を止めた。
そして空の彼方に向けて、呟く。

「……ドラえもん、キミなら、今の僕に、なんて言うんだい?」

この街のどこかにいるなら、同じように、この空が見えているだろう。会えない彼に、空を経由して言葉を送ってみた。
――当然、空は何も答えることはない。

「……なんて、ね……」

見上げることを止め、再び歩き始める。

(いつまでも、彼に頼るわけにはいかないよね。彼は、僕ならいい方向に決めれるって言ったんだ。……それで、十分じゃないか……)

まずは、自分で出来ることをしよう。そう、思った。
僕は、誰もいない夜道を歩いて、家に帰った。

500: ◆9XBVsEfN6xFl 2014/08/13(水)10:48:37 ID:Bp8HBABCR
――それから数日後、僕はとある場所を目指していた。
電車を乗り継ぎ、その場所を目指す。

駅を降りたあとは、一度大きく息を吸い込んだ。

「……ずいぶん、久しぶりだなぁ」

固いアスファルトで舗装された道路を踏みしめながら歩く。いつもよりもペースは遅い。その場所の景色を、眺めながら歩いていた。
あまり様子は変わってはいない。ただ、空き地はなくなっていて、小さなアパートが立っていた。

やがて、その場所に辿り着いた。
少し見上げたその家は、古ぼけていた。

「こんなに、小さかったっけ……」

懐かしさを胸に、僕は呼び鈴を押す。

「――はぁーい」

中から、よく聞き慣れた声が響き渡った。そして、玄関は開く。

「どちら様―――あら?のび太?」

白髪交じりの髪をしたその人は、僕の顔を見て少し驚いていた。

「や、やあ……」

でも、すぐに優しい表情に戻した。

「……いらっしゃい。よく来たわね。――あなたー!のび太が来たわよー!」

その声に、家の中からもう一人が姿を現す。

「――のび太。よく来たな」

二人は、並んで僕を出迎えた。二人とも、とても穏やか表情で。
少しだけ照れてしまったけど、僕は少し声を大きくして、二人に言う。

「――ただいま、父さん、母さん……」

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